*SME(イタリアの食品グループ)について SME(Società Meridionale di Elettricitàの略)は、イタリアで設立された食品関連の大手コングロマリットで、主に食品製造と流通を中心に活動していました。元々はエネルギー部門を含むさまざまな事業を展開していましたが、戦後には国有化され、食品分野に特化するようになりました。SMEはイタリアの大手食品メーカーやブランドを多く傘下に抱え、国内の食品市場で重要な役割を果たしていました。モッタ(Motta)もその一部でした。
現状について 冷凍食品およびアイスクリーム部門 イタルジェル(Italgel)は20世紀末に消滅し、Nestlé(ネスレ)の完全管理下でアイスクリームと冷凍食品の部門が運営されるようになりました。この中で「Gelati Motta(ジェラート・モッタ)」は主に「マキシボン(Maxibon)」などのウォークスルーアイス市場に特化。一方、グループ傘下の「Antica Gelateria del Corso(アンティカ・ジェラテリア・デル・コルソ)」ブランドは、レストラン用テーブルデザート市場を対象としました。
2016年10月、Nestléはアイスクリーム事業を「Froneri(フロネリ)」という新設ジョイントベンチャー(NestléとイギリスのR&Rがそれぞれ50%保有)に移管。Froneriの運営下でGelati Mottaは冷凍食品のスーパーマーケット向け市場で再ポジショニングされました。同時に「Alemagna(アレマーニャ)」ブランドもBauliが製菓部門を担当し、Froneriが冷凍菓子やクロワッサンを展開。さらに、冷凍食品の「Valle degli Orti(ヴァッレ・デッリ・オルティ)」は2017年、ドイツのFrostaに売却されました。これにはかつてイタルジェル傘下だった「Mare Fresco」と「Surgela」も含まれます。
「タルトゥフォン、セボン!(Tartufon, c'est bon!)」 「マキシボン モッタ、二つの味は一つよりも良い!!(Maxibon Motta, du gust is megl che uan!(Due gusti sono meglio che uno))」 「今晩は家にいるよ、だってモッタのクレメリアがあるから(Stasera restiamo a casa mia perché c'è Motta con la Cremeria)」 「ジジ(Gigi)はいる?いない?じゃあ、クレメリアは?(C'è Gigi? No? E la Cremeria?)」
また、同社は自社製品の広告において、時折有名なショービジネスやスポーツの人物を起用してきました。
1980年代の「タルトゥフォン(Tartufone)モッタ」の有名なテレビCMでは、イギリスの俳優兼ショーマンであるデレク・グリフィス(Derek Griffiths)が出演していました。 1988年には、モッタのメレンディーネの広告塔としてジョヴァノッティ(Jovanotti)が起用され、彼は「ジョヴァノッティ・フォー・モッタ(Jovanotti for Motta)」というポイント集めキャンペーンのプロモーターも務め、個人のアパレルライン「YO」の商品が賞品となりました。 1994年には、マキシボン(Maxibon)製品に関する一連のCMに、当時は無名だった広告モデルが登場しましたが、その後イタリアの有名な映画俳優となったステファノ・アッコルシ(Stefano Accorsi)でした。 1998年には、アッコルシが出演していたCMの数年後、クリスティアーナ・カポトンディ(Cristiana Capotondi)が主演したマキシボンの新しい広告キャンペーンが登場しました。彼女もその後イタリアの有名な女優となりました。 1990年代半ば、マキシコノ(Maxicono)モッタに関するテレビ広告では、テニス選手ダヴィデ・サンギネッティ(Davide Sanguinetti)が主役を務めました。 1993年には、マキシコノ(Maxicono)キャンペーンの主人公として、イタリア代表のバレーボール選手アンドレア・ジャーニ(Andrea Giani)が登場しました。ジャーニは現在もイタリア代表の最多出場選手であり、アンドレア・ガルディーニ(Andrea Gardini)やロレンツォ・ベルナルディ(Lorenzo Bernardi)と共にバレーボールの「殿堂(Hall of Fame)」に名を連ねている選手です。この起用は、モッタのアイスクリームブランドがパルマ(Parma)のチームのユニフォームスポンサーを務めていたため、偶然ではありませんでした。 2017年8月から9月にかけて、モッタは物議を醸した広告キャンペーンを展開しました。広告では、ある女の子が「軽さとおいしさを兼ね備えた朝食」をお願いするが、その後、2つの隕石(母親と父親)と巨大なブオンディ(Buondì)(郵便配達員)に圧倒されるシーンが描かれていました。2018年3月18日、バウリ(Bauli)はFacebookでこのCMの結末を公開しました。