スローフード運動が2004年にピエモンテ州およびエミリア・ロマーニャ州との協力で設立した「ガストロノミー科学大学(Università di Scienze Gastronomiche)」は、食文化やガストロノミー教育の普及を目的としています。カルロ・ペトリーニとマッシモ・モンタナリがその主要な発案者であり、この大学は学生がスローフードのイベントに参加したり、海外研修を通じて経験を積んだりする機会を提供し、専門家や研究者の関与を促進しています。
テッラ・マードレ(Terra Madre) スローフードが推進する最も重要なプロジェクトが「テッラ・マードレ」(Terra Madre)で、これは世界中の食のコミュニティが集まる会合です。2006年10月に行われた第2回では、5,000人の農民、漁師、牧畜業者がトリノに集い、食の主権、食文化の多様性、より良い、清潔で公平な食物の権利について議論しました。このプロジェクトは、絶滅の危機に瀕した地元の食材を調査する「味の箱舟(Arca del Gusto)」や、それらの食材を守るための「Presidi」など、バイオダイバーシティの保護を目的としたプロジェクトの進化形です。
スローフードは2002年に「スローフード財団(Fondazione Slow Food per la biodiversità)」を設立し、これらのプロジェクトを世界中、特に発展途上国で支援する活動を展開しています。また、2012年10月には、第5回国際会議が「国際味覚展」との協力で開催されました。